2015年1月27日火曜日

タスクスケジューラを過剰利用していませんか? コストを掛けずにリスクを回避する

こんにちは、渡辺です。

今日は、予報どおり暖かい一日となりましたね。日中はコート要らずでした。

今回は、タスクスケジューラの利用用途とリスク、そしてWindows Server 2003のタスクスケジューラからの移行について改めて書きたいと思います。


個人的な見解ではありますが、タスクスケジューラはもともとMicrosoft関連ソフトウェアのバックグラウンド処理を自動処理させることを目的として作られたものだと認識しています。
時刻指定や一定間隔での起動が基本であり、ログインしているか否か、ログインしたときなどのタイミングが用意されています。このタスクスケジューラの仕組みを利用して、Microsoft社以外のソフトウェアでも、定期的に自身のソフトウェア・アップデート・チェックを行うことに利用していたりしますね。
このように、Microsoftがタスクスケジューラを一般向けに提供するにあたっての想定としては、あくまで時刻をトリガーとしたバックアップなど、単純利用を考えているということです。
そして現在では、タスクスケジューラがWindows標準で提供されており、すぐに利用できるという点から、多くの企業で利用されています。

しかしながら、元々の設計思想の範囲を超えた利用が行われているケースも多く見受けら、結果として、次の様なリスクを伴っての利用となっていると考えます。


タスクスケジューラの過剰業務利用におけるリスク

  1. 証跡ログが残らない
    Windows Server 2003のタスクスケジューラは、実行ログを記録するファイルサイズが32Kbytesに制限されています。このため、
    すぐに上書きされてしまい過去にさかのぼって実績を確認することが出来ず、業務を実行していることを考えると監査証跡の観点でリスクがあると言えます。
  2. タスクの状況を俯瞰して確認出来ない
    登録したタスクで、今日予定されているタスクは何であるか、正しく実行されているのか、異常は発生していないかなどの状況を知りたい場合、個々のコンピュータにログインして確認する必要があります。俯瞰的に全体を見ることが出来ないため、異常発生の検出が遅れるといったリスクを抱えていると言えます。
  3. 実行トリガーが時刻に限定されている
    プログラムには必ずインプットがあります。しかしながら、タスクスケジューラの実行トリガーの基本は時刻であるため、前提となる処理が正常に終了し、インプットデータが作成されたうえで実行させるということができません。単発のバックアップであれば問題ありませんが、前提処理を無視して実行してしまったときの手動リカバリに掛かる工数は馬鹿になりません。このように、タスクの実行タイミングという点でリスクを抱えた利用をされているケースがあります。
  4. コンピュータを跨る業務実行を制御したい
    業務という括りで考えた場合、一連の業務が一つのコンピュータで完結することはほとんどないと言ってよいでしょう。前述の実行トリガーと同じですが、一連の業務を実行するうえで、コンピュータを跨るタスク実行の同期をとることができません。
  5. 管理が分散し個人依存してしまう
    個々の環境毎に実行するタスクを登録するので、タスクの実行情報が分散されることとなります。分散した情報は、個人に依存し易くメンテナンスビリティと言う点で課題があると言えます。
  6. 祝日などの休日を考慮出来ない
    業務を実行する際には、カレンダー上祝日のときに処理日をずらしたいとか、特定の日だけタスクを実行させる条件を変更したいということがあります。タスクスケジューラでは、このような観点での考え方はないため、手動で調整する必要があり対応漏れのリスクがあると言えます。


以上、6つリスクほど上げてみましたが、2つ以上該当するというようでしたら、他のツールに切り替えるという選択肢を考えてみては如何でしょうか?


とは書きましたが、実体としては、『リスクがあると認識しつつも、他のツールに切り替えることが難しく、タスクスケジューラを利用し続けている』ということが多分にあることも分かっています。

例えば、『小規模なシステムであるがために予算がない』、『そもそも運用にコストを掛けられない』、『OSSの利用も考えてみたが、利用開始までにイニシャルコストが掛かったり、サポート無しでは敷居が高く挫折した』など。



そこで、私たちは『そんな悩みに応えていきたい』と考え、A-AUTO 50の提供を始めました。

A-AUTO 50は、小規模システムの運用を支援することを目的とし、タスクスケジューラ利用におけるリスクの解消を無料で支援できるツールとして位置付けました。
このため、『面倒な登録なしに、先ずは安定した運用を今すぐ簡単に始めていただける』ように考えています。
例えば、以下のようなことで簡単に始めていただくお手伝いをしています。

  • 試使用で利用の判断をいただくまでは、ユーザ登録は一切不要
  • インストール作業を可能な限り簡素化。数クリックするだけでインストール可能
  • インストール後すぐに動作を見ていただけるようサンプルデータを事前に登録
  • 面倒な運用管理ジョブを始めから組込み自動実行させています
  • 機能を絞った使い方ガイドで利用をナビゲート
  • 知りたい内容をピンポイントで質問できるコミュニティを完備



そして、この度、タスクスケジューラからA-AUTO 50へ切替えをご検討される方向けに、Windows Server 2003のタスクスケジューラからの移行ツールの提供準備を進めています。
このことによって、お客様がタスクスケジューラに登録しているタスクを、簡単に移行するお手伝いができると考えています。


この移行ツールを利用いただくことで、タスクスケジューラで実行しているお客様のタスクをA-AUTO 50のマスタに登録するためのデータ形式に自動変換します。

※ タスクスケジューラのタスクがそのまま移行出来ないデータ形式の場合は、何処を変更しなければならないかが分かるようにして移行をサポートします


こちらは、2月の上旬には提供出来るよう準備して進めたいと考えていますので、準備出来次第公式ホームページでご案内いたしますので、お待ちください。



先ずは、A-AUTO 50がどれだけご利用いただけるツールであるか、A-AUTO 50公式サイトからダウンロードしてお試しください。



以上

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